
集会趣旨説明
井出 慶太郎
令和8年6月3日
本日は台風でお足元が悪い中、多くの方々にご来場頂き、また新聞社、テレビ局をはじめ報道各社の方々も数多くご取材にお越し下さり、誠にありがとうございます。本日の司会をつとめさせて頂く井出慶太郎です。宜しくお願い致します。
例年は衆議院議員会館で天安門事件追悼集会を行っておりましたが、今年はより多くの方々に来て頂きやすいように、この早稲田奉仕園スコットホールで行うことにしました。今回の集会では天安門事件の指導者の一人であるウーアルカイシさんに来日して頂き、また中国、香港、日本の識者をはじめ、チベット、ウイグルの民族組織を代表する方々、そして二大国際人権団体の専門家をお呼びし、まさしくこの分野でオールスターのゲストに登壇して頂くこととなりました。
今夜は天安門事件から37年目を迎える6月4日の前夜であり、あらためて命を落とした多くの方々に対して哀悼の意を示したいと思います。この37年の間に、中国は大きく変わりましたが、亡くなった方々が思い描いていた理想は、今も実現しておりません。しかし彼らが中国の進歩を求めた熱意は、今も民主化運動の中で生き続けています。
100年以上前の話になりますが、孫文は日本亡命中に早稲田界隈に滞在し、また国民党の蒋介石、共産党の李大釗をはじめ多くの中国人留学生たちが早稲田に居住しておりました。彼らは中国に帰国したのち、近代中国の礎を築くことになります。この早稲田奉仕園も辛亥革命の3年前にあたる1908年に大隈重信の意向によって創設され、多くの中国人留学生と関わってきました。まさにこの地は近代中国の故郷の一つであり、今日この集会をこの歴史あるスコットホールで行うことは大変意義深いことです。
天安門事件への悼念を通して、今日この集会からさざ波が生まれ、やがて中国の進歩にとって新しい潮を起こすことを願っています。次の100年が過ぎてから振り返れば、歴史に残るような、有意義な集会にしたいと思っております。どうぞよろしくお願い致します。
井出 慶太郎:東京都出身。早稲田大学大学院博士課程中退。アムネスティ・インターナショナル日本理事を歴任。英国、フランスに留学経験があり、妻はフランス人。
