
天安門事件追悼集会
2024年6月3日
衆議院第一議員会館 国際会議場
皆さんのご存じの通り、今から35年前に中国人の若者たちが中国の民主化のために蜂起しました。彼らの要求は、自由と民主主義でした。残念ながら、中国政権はこの蜂起を残酷に弾圧し、多くの若者を殺害し、逮捕しました。
私は、この天安門事件をはじめ、これまでに中国共産党の弾圧の犠牲となり亡くなったすべての人々に深い敬意を表するとともに、お悔やみを申し上げます。そして、チベット内外にいるチベット人たちと中国国民の自由と正義のための闘いへの連帯を表明いたします。
中国は素晴らしい学問と文化を持つ偉大な文明国家であり、国際社会に大いに貢献できる力を持っています。しかし、中共政権はこの偉大な文明を破壊し、中国を抑圧的な監視国家に変えてしまいました。中共政権は、中国の偉大な学者である孔子の名前を利用して、外の世界にConfucius Institute(孔子学院)としてスパイ・ネットワークを広げ、その信用を失いました。
毎年、中国では中共政権に対して何千件の蜂起と抗議活動が起こっていますが、中共政権がそれを抑圧的に抑え、報道されないようなシステムを作っています。このままでは、中国は国際基準と普遍的価値観に沿った発展をすることができません。
中共政権の間違った侵略的領土拡大政策は、アジアと世界平和の妨げになっています。インドとブータンの領土、東・南シナ海、インド太平洋周辺は、とても危ない地域になっています。また、台湾への継続的な脅しや香港の民主主義の破壊は、責任ある国家のやり方ではありません。このような行為は、中国国民のためではなく、中共政権を存続させるためのものであることは明らかです。これは、国際法違反です。国際社会の沈黙は、人々から自由と民主主義を奪おうとするこの独裁政権を増長させています。
アジアと世界の平和を求めるのであれば、まず、中国に自由と平和をもたらさなければなりません。中国に自由、民主化をもたらすことが不可欠なのです。中国が民主化し、中国国民のものになることによって、中国、アジア、世界に平和と安定をもたらします。重ねて申し上げますが、中国やアジア、世界に平和と安定をもたらすためには、中国国民と国際社会が団結して、中国の民主化を促進していく必要があるのです。
中共政権は、ダライ・ラマ法王とチベット亡命政権は分離主義で反中国だと言っています。しかし実際は、中共政権こそが本当の分離主義者なのです。東チベットのラルンガル僧院とヤルチェンガル僧院は、チベット人と中国人が長い間共存し、共に仏教を学んできた、平和で調和のとれた二大僧院でした。中共政権は、このチベット人と中国人の親しい関係を危険に感じ、2001年から、これらの僧院の破壊を始めました。僧院にいた中国人は中国国内のそれぞれの地域に、またチベット人もそれぞれ自分たちの地域へ強制的に戻されました。その後、チベット人僧侶は、中国人に仏教を教えることを禁止され、同時に中国人がチベット人僧侶から仏教を学ぶことも禁止されました。
チベット問題の解決を目指して、2008年にチベット亡命政権が中共政権に提出した『チベットの真の自治に関する覚書』は、中国の憲法に沿ったものです。私たちが求めているのは中国からの分離ではなく、真の自治です。しかし、中共政権はこの覚書を拒否し、その内容を中国国民に公表しませんでした。なぜなら、チベット人が求めているのは分離ではなく、中国憲法に基づいているものであるということを中国国民が知ってしまうと、中共政権が中国憲法に違反しているということが明らかになってしまうからです。
我々チベット人は、反中国ではありません。我々が抗議し、反対しているものは、私たちのアイデンティティ、言語と宗教、自由と民主主義を残酷にも奪おうとする、中共政権によるその酷い政策です。中国国民でさえ、残酷な中共政権下で苦しんでいるのです。
中国によるチベットの占領も自決権の否定も重大な国際法違反です。国際社会は、中国によるチベットの不法占領を非難し、チベットは占領された国であることを認識し、強調しなければなりません。それにより、私たちの真の自治の提案に中共政権が反応しなければならない状況が生まれるのです。国際法的に、国連とその加盟国にはチベットの自由と自決権を守る義務があります。
中国の抑圧的植民地政策に抗議して、2009年から157人以上のチベット人が焼身抗議自殺をしました。今は、焼身抗議することも出来ない状況になっています。
私は、中国の民主化のために命を捧げた2010年のノーベル平和賞受賞者劉暁波氏をはじめ、勇敢な民主活動家たちに尊敬と感動を表します。チベット人は、自由と正義を求める中国、台湾、香港の兄弟姉妹とともにあることをお伝えします。
最後に、中国に自由と民主主義が一日も早く訪れますように。我々皆が平等に、自由に、平和に暮らせる日が訪れるよう、皆で一緒に頑張っていきましょう。
ありがとうございました。
ダライ・ラマ法王日本代表部事務所
代表:アリヤ・ツェワン・ギャルポ
